天才列伝・漱石と熊楠【熊楠は、もっと評価されてしかるべき人物】

天才といえば、、、。

南方熊楠(みなかたくまぐす)

夏目漱石(なつめそうせき)
自分の浅薄な知識の中で、日本人の天才というと夏目漱石先生と南方熊楠の二人だと思っています。
どちらも、慶応3年生まれ。
同級生です。
漱石先生は東京生まれ、かたや熊楠は和歌山。
どちらも共通点は長男ではないことと、割と裕福な家に生まれたこと。
そしてロンドンで勉強していたことです。
しかし二人の邂逅はなく、熊楠がロンドンを去った明治33年(1900年)に、漱石先生が留学のために10月に旅立ったのです。
あっていたら面白かったかもしれませんね。
熊楠はとんでもない怪人ですから、スタイルも何もない。
それが彼のスタイルです。
しかし彼の脳は特別で、見たものを即座に記憶してしまえたそうです。
ちょうど写真に撮るように覚えられる。
ですから、子どもの頃には、昔の百科事典を全部暗記して写したそうです。
昔のといっても中身は百科事典ですから、膨大な情報量でしょう。
熊楠は外国語にも堪能でした。
30か国以上の言葉を理解していたらしいです。
アメリカにも長いこと研究のために滞在していました。
身なりはみすぼらしかったのですが、彼の集めた粘菌の標本やスケッチは見事に整えられていたそうです。
アメリカやロンドンで、派手な大ゲンカ。
ついには傷害事件も起こして、大英博物館を出禁になってしまいます。
粘菌の研究では新しい種を同定して、新種に自分の名前を付けています。
かの有名な「ネイチャー」誌に、論文も載せられていたりする偉大な学者であります。
素行は最悪で、そこがまたいい所でもあるのですが、、、。
本で読んだり、ネットで調べたりするのもいいのですが、まだ熊楠をご存じない方には、ぜひこの漫画がおすすめです。
「猫楠」南方熊楠の生涯 水木しげる 角川文庫ソフィア
なお、自分もまだ手に入れていない本ですが、実に興味深いものが見つかりましたので参考にのせておきます。
「漱石と熊楠 同時代を生きた二人の巨人」三田村信行 鳥影社
こちらもいかがですか?
NO BOOK,NO LIFE.
NO BOOKS NO LIFE 3
漱石先生に関するブログではこの人。
勉強の深さに頭が下がります。
漱石とみかん | 土井中照の日々これ好物(子規・漱石と食べものとモノ) – 楽天ブログ (rakuten.co.jp)
南方熊楠氏…眼光鋭い方ですね。カメラのレンズの様…どこかメカニクル…頑固さも伺えます。
驚異の記憶力も…凄い。
山下清画伯も映像記憶力の鋭い方だったそうで、視たものとシチュエーションを有りのままに記憶して表現してたそうで「サヴァン症候群」であったのでは?と言われてますね。
超越した「天才」は…時として人々にもてはやされる事はあっても、常人には無い苦悩と外圧に苦しんだのでしょうね…
サヴァン症候群の本はいくつか読んだことがありますが、普通の日常生活は非常に厳しいと感じました。
音楽や絵の才能はあったらいいなあと思いますが、普段の生活に苦しむのと引き換えにするのは、いやですね。