革職人に密着!!

革職人に密着して、製作の様子を記録しました。
革細工に興味のある方は、参考にしてください。
製作中のアウトドアグッズ

おもに作っているアウトドアグッズは、
スキレットハンドルカバー
スキレットという鉄の鍋(フライパン?)の取っ手につけるカバーです。革の手袋をすれば問題ありませんが、このカバーがないと大やけどをするか、又は、せっかく作ったものを地面に落とすことになります。
OD 缶カバー(写真左)
コールマンやスノーピークなどのガスカートリッジにつけるカバーです。機能的にどう向上するかは不明ですが、ちょっとゴージャスな気分になるので、人気があるのでしょう。
CB 缶カバー(写真右奥)
カセットコンロにつけるガスのカバーですが、カセットコンロには使いません。すみや薪に火をつける時のバーナーや、アウトドア用のコンロのガス缶に付けます。
スライドトーチカバー(写真手前右)
新富士バーナーの「SOTO スライドガストーチ」にぴったり合うように作られたライターケースです。
この4種類です。
今後は、ナイフのカバーや、メスティンのハンドルカバー、火吹き棒のケースなどの製作予定はあります。
もう素人の域を超えています。
なかなか丈夫そうなつくりです。
製作の過程【スライドガストーチカバー】

製作の様子を紹介します。
使っている革は、プエブロというイタリア製のもの。
植物タンニンでなめしてあります。
厚さは2mm。
光沢はありませんが、使っていくうちにつやが出て、いい味わいに変わっていきます。
仕入れ価格は結構高いです。
①革に線を引きます

型紙を使って、革に線を引きます。
鉛筆やペンで引くと、後が残るので、特別の工具を使い、痕をつける感じです。
とは言っても、目打ちです。
②革の裁断をします

革断ちナイフを使って、切っていきます。
一発勝負です。
③へり落としをします

かどを「へり落とし」という道具で削ります。
④こばをきれいにします

やすりで、滑らかに研磨します。
トコノールという液で、こば(切り口)を磨きます。

⑤線を引いて、穴を開けます


穴あけで、出来が決まります。
ここで失敗すると、完成した時にB級品となってしまい、売り物になりません。
自分で使うには十分なんですけど。
⑥革を縫います

麻糸の色は、オーダーも受け付けていますが、ほとんどは革の色に合わせて決めていきます。
アースカラーが、最もアウトドアには適していると思います。
写真のものは、Dカンをつけています。
⑦仕上げをします


こば(切り口)にミンクオイルを塗ります。
縫い目が揃っているかどうかを確認します。
⑧微調整をします

実際に装着してみて、スムーズに入るかどうかを確認します。
ゆる過ぎないようにします。
きつい場合は伸ばしますが、ゆるい場合は、はじめからやり直しです。

製作用の道具など
左の写真は穴あけ。糸で縫う時にした穴をあける道具です。
斜めにあけるものと平らにあくもの、大きさも何種類かあります。
中央の写真は、木づち、カッター、平衡に線を引く道具、麻糸です。
カッターは、ホームセンターで売っているような革断ち用のもの。
右の写真は、こば仕上げ剤「トコノール」そして皮革用ボンド、仕上げ用の「ミンクオイル」です。
おわりに
やる気と時間、道具、材料があれば、初心者でも十分できるような工作です。
今は、インターネットでつくり方の情報が手に入るので、誰でも作れます。
もちろん凝った作りの財布や、ハンドバッグなどをいきなり作るのは無謀ですが、、、。
自分でつくった革製品を長く使うって、素敵です。
ぜひ挑戦して見てください。
難しいのは、糸を通す穴をあける作業かな。
これが上手くいけば、大成功間違いなしです。
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