英国の文化について

前回は「漱石先生の研究」が自分のライフワークだと書きました。
実はそのほかにもう一つ、あるんです。
それが英国研究
主に文化の研究ですが、英国人の生活やものの考え方について調べて、自分たちと比較するものです。
英国礼讃?ともいえます。

英国は素晴らしい!

理由①古いものが残っている

街並み・建物・道具・クルマ

壊れても、修理できるものを使っていますので、長年使えて、最初は高額と感じても、結局はお得です。
服にしても、孫の代まで使えるような頑丈で、高級なものを買います。
給料の何か月分もするウールのコートを買って着たりするそうです。
それも、普通の労働者のおじさんです。

長い目で見て、物を選び、購入する気質ですね。
クルマも、長年乗ります。
日本のように、5年くらいで買い替えたりしないでしょう。
まだ使えるものを、捨てたりはしませんね。

家もクルマも、家具も道具も、長いこと使うのって、いいことじゃありませんか?
環境のためにも、いい。

理由②新しい物に飛びつかない

老人も大切にされます。それは財布のひもを握っている事とも関係があるのでしょう。
英国の若い人はある程度の年になると家を出されます。


ずっと家にいて、いろいろなものを買ってもらったりはしないようです。
独立心を養われているのでしょう。
だから年配の方は、子どもにお金がかからなくなるので、比較的にお金があるのです。
お店やホテルなどのサービスは、年配向けにつくられているようです。

日本に比べると、トイレの温水洗浄便座も、それほど普及していないようです。
また、建物が古いため、B.B などの宿泊先では、シャワーの調子が悪いなんて言う噂も聞いたことがあります。
昔聴いた話なので、今は改善されているかもしれませんが、、、。

理由③便利さだけを追わない

便利そうだからと言って、すぐに飛びつき、手に入れるのは今の日本人の浅はかな所でしょう。
何でも新しいものがいいと思ってしまうのは、戦争に負けて、アメリカの洗脳されたせいですね。
歴史のない国の真似をしてはいけません。
大量生産、大量消費がいいと思うのは間違っていると思います。

イギリスの食べ物はおいしくない。とよく聞きます。
日本は豊かになり、物質的には物がたくさんありますが、心の底に卑しさや貧しさが残っていると感じます。
自分は安売りの物に飛びつくのは、ひどく嫌です。
プライドがどうのという問題ではなく、自分が得をすることを、自分で嫌だと思わないところが、ひどく嫌う所です。

街中でも、変な渋滞があると思うと、スタンドの「大安売り」の日だったりします。
1リッターあたり、何円も変わらないのにそこに群がります。
その、「自分さえよければ」という感じに違和感を覚えます。

「食べ放題」というのも、かなり下品です。
たべきれない程、皿にもった食材を自分のテーブルに持っていく時の顔を見るとぞっとします。
食べ盛りの「若者」ならいざ知らず、いい年のおじさんやおばさんが、そうしているのを見ると、がっかりします。
まだまだ日本は、貧しい国だと感じてしまいます。
イギリス人もそうするのでしょうか?

日本人の9割以上が、元農民です。
(別に農民を見下すわけではありません。日本の食を支えてきた人たちですから。それに、江戸時代では、農民が領主の横暴に対して反対したり、直訴したりすることから、領主の方がお上から糾弾されるなんて言うこともありましたから、けっこう力はありましたね。)

貧しかったので、つましい暮らしをしていたでしょう。
貯蓄が好きなのも、そのせいじゃないかと思います。

江戸の職人の「宵越しの金は持たない。」
なんていうのは、よく考えると、無鉄砲ではありますが、けっこう潔くて気持ちの良い生き方だと感じます。

イギリス人は食べ物を大切にします。
食欲に任せておいしいものを追及したりしないので、旅行客から見たら、いつもフィッシュ&チップスなんでしょう。

英国は大人の国だ!!

日本にも昔は頑固な人がいました。
頑固じじいが、町内にいてにらみをきかせていました。
子どもながらに、大人の威厳を感じたものです。

イギリス人が日本人よりも大人だと思えるところは、この「威厳」かもしれません。
今の日本の「大人」は、あまりにも子どもじみていて、恥ずかしくなります。
「大人なら、そんなことはしないだろう。」
ということを、たびたび目にします。

クルマが渋滞で止まると、急にドアが少し開いて、路側帯に何かをぶちまけていくシーン
「見たことありませんか?」

コンビニの袋に、空き缶やら食べた物の包み紙が入っているのも、よく落ちています。
「自分のクルマさえきれいだったらいいんですか?」

公衆便所が、汚れている。
「じぶんの家でも、汚くしておくんですか?」

見えないところで、さりげなくきちんとやるのが、自分の流儀です。
「着ている服はボロでも、下着はいつもキレイ!」
これが、ものすごく、いいんです。

「外食をした時、口をふいた紙は、わからないようにそっとポケットにしまう。」
これも、難しくありません。

上品でしょ?

スーパーで、買い物に夢中になって、カートを通路の真ん中において、品物を物色している人もいます。
分からないように方向転換をしますけど、、、。

スーパーの入り口で、ばったり出会った知り合いと世間話に夢中な主婦、なんてのも迷惑甚だしい。

みんなにそうしろとは言いませんが、公共の場所でのマナーくらい守ってほしいと思いますね。
結構いい車に乗っているような人が、ごみのポイ捨てをしているのを見ると、がっかりします。

こういうのを「貧しい」というのでしょう。
「貧乏」とは違います。
心の面で、余裕がない「貧しさ」です。

イギリスではどうなんでしょうか。

英国に行きたい!!!

去年、偶然知り合った方は、英国に住んで何十年。
ちょっと日本語が思い出せなくなってしまうほど長く住んでいるそうです。

入れてもらった紅茶(もちろんミルクティー)が、本場の味?
ビスケットも実に紅茶に合う。
話も興味を持って聞きました。

「今度ぜひイギリスに来てください。」
と言われ、即、行く気になりました。
舞い上がってしまいました。

「どうせなら、住んでしまいたい。」
そう思いました。

英国に関する本

英国を訪れたことはないので、すべては私の想像と、次に上げる本によります。
英国について書かれた本は、いくつかありますが、今回は、井形慶子さんとマークス寿子さんの本を紹介します。

井形 慶子

井形さんは1959年生まれ。
出版社を経て、フリーになります。
19歳でイギリスの地を踏み、日本とは違う「良さ」に憧れ、英国の「よい面」を描くことで、わが国の問題点を考えさせるという視点で、作品に向かっています。

利便性を追求した日本の家や街並みは、わたしたちの感覚との乖離を生じさせます。
英国のそれは、昔ながらのやり方を重んじていて、照明についても薄暗い所で落ち着くということを、知っています。

小さな事ですが、生きていく上で本当に豊かな暮らしをするための工夫や今の生活についての問いかけが、新鮮に思えます。

イギリス人にとって「家は城」
日本人と大きく異なるのは、家についての視線だと思います。
日本人は「目先」
イギリス人は「将来」を見ていると感じます。
また、
日本人は「羨ましいわ!」とか「お金持ちね!」
と言われるのを好みます。
広い庭やプール付きに憧れます。
つまり、他人からの評価を重んじる。

イギリス人は「いいお庭ね!」とか「センスのいい調度品」
と言われるのを良しとします。
同じ評価でも、その人のつくったものや選んだものの良さを認められることを重んじます。
お金があってもなかなかできません。
時間もかかります。

本当に豊かなのは、どっちでしょう?

日本にも戦前は、お金持ちの好事家が、いい家を建てていました。
ただ広いだけでなく、細かいところにまで凝りに凝った意匠で、腕の良い大工に思う存分やらせていました。
残念ながら、空襲でたくさんの文化財級の建物は焼けてしまいましたが。

建築はお金をかけないといい物、残るものは生まれないのでしょう。
国レベルで比べると、日本はかなりお金持ちの国ですが、国民の生活は、決して豊かとは言えません。
特に住む家に関しては、まだまだ貧しいです。
家に関する考え方を根本的に見直す必要があると思います。

「悪貨は良貨を駆逐する」というどこかの経済学者の言がありますが、家にも同じようなことが言えますね。

「悪家は良家を駆逐する」

以下は参考文献です

いつかイギリスに暮らすわたし 
ちくま文庫
19歳で初めて訪英し、イギリスにぞっこんほれ込んだ著者は、彼の地で経験した様々な事に驚き、その凝縮された経験を綴っています。ゆったりと読める本です。

イギリス式 小さな部屋からはじまる「夢」と「節約」 
講談社α文庫
目次をぱらぱらとめくるとまず目につくのが、「恋愛を逃げ道にしない生き方のススメ」という項目です。
ただ相手のことが好きなだけでは、いつも着飾ったり、香水をつけたりしなくてはいけません。
「I LIKE YOU」が「I LOVE YOU」に変わるには、互いの価値観を確認して、批判し合い、認め合ったりして互いの人間性を高めあう(昇華する)ことが必要で、そうなるとカッコつける必要もなく自分そのままで生活するだけで、十分幸せになれる。
とあります。納得です。

古くて豊かなイギリスの家 便利で貧しい日本の家 
新潮文庫
家を建てる前にこの本を読んでおけばよかったと思える本です。
日本人が南向きに固執することや、トイレの狭さ、照明の明るすぎることなどの問題をあげています。
日本の住宅事情では夫婦の2人だけのスペースは存在しません。
作者は、最も大切な空間が日本の家にはないことの是非を問います。

同じく女性で、イギリスに20年以上住むマークス寿子さんの本。
男爵夫人です。
年齢は井形さんより20歳ほど上なので、考え方や、英国に対する認識も若干違うようです。
また、爵位を持っているので、暮らしぶりも、異なるでしょう。

英国に暮らし、マナーや常識、本当の贅沢について言及しています。

イギリス式おしゃれな生き方
中公文庫

大人の国イギリスとこどもの国日本
草思社
これまでの日本は、自分の意志を通すことを忌避してきました。
それは組織に合わせることが最優先と思ってきたからでしょう。
でも、そろそろ自分のための生き方を考える必要性があるのではないでしょうか。

ゆとりの国イギリスと成金の国日本
草思社
本当の贅沢とは
「何もしない時間を持つこと?」
「お金では買えない経験をすること?」

英国を訪れたら、もっと詳しく語れるんだろうなあ。
と思うと、気持ちがはやります。
「漂泊の思いやまず」です。

Follow me!

英国の文化について” に対して1件のコメントがあります。

  1. BLACK EYE より:

    …日本人の9割が農民。…ほんとはそれですよね。名無しの権兵衛です。

    …自分は…農家の出で有るのにお金の為に工業系の仕事を生業としてます。…ほんとは土いじりが楽しいのはわかってる気はしてるんですけど…

    …所で、英国の「シティ・オブ・ロンドン」ってかなりディープな中枢なんでしょうか?

    …ちょっと気になります。

コメントを残す

前の記事

言葉は変わってゆく

次の記事

ラグビーの精神