息子たちに薦める36冊の本【教養の遺産】すぐには役に立たないけれど、、、。

読んでもすぐには役立ちません。
時間の無駄になるかもしれませんが、名作ばかりです。
もし読みたかったらいつでも貸しますよ。
これだけは読みたい10冊
日本の小説をすべて読んだわけではありませんが、昔の作品でも今の時代に違和感を感じないものがあります。
明治時代の小説はほとんどが時代遅れというか、感覚が全く違います。
明治初期の物や幕末のものはもう古典に含まれてしまいそうです。
そんな中で、今も十分通用するものをいくつか。
破戒 島崎藤村
岩波文庫
日本の小説でここまでドキドキさせられるものは少ない。
素晴らしい作品。
読んだ後にもじんわりと感動が残ります。
何度も読めばもっといいと思います。
被差別部落出身の主人公が、追い詰められて、正体が暴かれそうに、、、。
人間の運命 芹沢光治良
新潮文庫
この本はとにかく長い。
5巻までありますから。読破するのは大変です。
でも読む価値あり。
路傍の石 山本有三
新潮文庫
子どもが成長する話は大好きです。
いつの間にか子どもの頃のきらきらとした瞳を失ってしまいますが、そうはなりたくないですね。
真実一路 山本有三
新潮文庫
山本有三の本は勇気が出ます。
もともとお金持ちだったんでしょう。
楽観的な話が多い。
武者小路実篤も同様です。
次郎物語 下村湖人
新潮文庫
これも子どもが成長する話。
5巻まであります。
この話も読みごたえ十分。
冬の旅 立原正秋
この作品は、感動します。
ぜひぜひ読むべき一冊。
人間の壁 石川達三
岩波文庫
これは教育学部の学生必読の本。
教育の限界について、考えさせられます。
ファーブル昆虫記 A.ファーブル
岩波文庫
全部で15冊くらいに分かれています。
それぞれの昆虫の特徴が丁寧に書かれていて面白いですね。
テレビや映像メディアがないころ、この本に出会ったらもっと感動するでしょう。
大陸と海洋の起源 ウェゲナー
岩波文庫
昔、世界地図を見て、アフリカと南アメリカがつなげられるような形だなと思ったことがありませんか?
ウェゲナーは大陸移動説を唱えた学者。
その話は知っていても、本は読んだことがない人は多いはず。
エミール ルソー 上・中・下
岩波文庫
これも教育学部の学生必読。
やや難解です、
長いし。

さらにステップアップの10冊
寺田寅彦随筆集
岩波文庫
寺田寅彦は理科系の学者ですが、文章もなかなか上手です。
漱石先生の弟子です。
ソロモンの指輪 ローレンツ
ハヤカワ文庫
動物行動学の権威、ローレンツ博士の有名な本。
気楽に読めます。
枕草子 清少納言
岩波文庫
枕草子は原文ではちと厳しいかも。
現代語訳の物の方が無難です。
今の感覚と全く変わっていない所が秀逸。
1000年も経っているのに、人間は変わっていないんですね。
彼岸過迄 夏目漱石
岩波文庫
言い回しや言葉が難しいですが慣れです。
10回も読めば、セリフの所は暗唱できるんじゃないかな。
李陵・山月記 中島敦
新潮文庫
中島敦は教科書に載るような小説を書きましたが、他のものはほとんど目にしたことがありません。
漢文が得意だっただけに、文章のリズムが素晴らしいです。
変身 カフカ
新潮文庫
ある朝起きてみると、自分が何かに変身している。
怖い話ですね。
阿部公房の作品にも、似たような話があったかな?
銀の匙 中勘助
岩波文庫
この作品は漱石先生の中勘助の出世作。
漱石先生にこのような作品はいいとほめられたもの。
「煤煙」の森田草平とはずいぶんな違いです。
種の起源 ダーウィン
岩波文庫
ウェゲナーも有名ですがダーウィンも同じように有名。
どんな学説だったかはこの本を読んでチェック!
とりかえばや物語(1)~(4)
講談社学術文庫
これはまだ私も全部読んでいません。
昔の話にしては、設定がダイナミックです。
詳しくはWikipediaで検索!
深い河 遠藤周作
夜中に一人でゆっくり読みましょう。
遠藤周作はふざけた小説家かと思いきや、、、。
結構まじめです。
昔、狐狸庵先生なんて言われて、コーヒーのCMに出たりしていましたけど。

さらにいい本10冊
役に立たない本のおすすめ。
もう10冊です。
青春の蹉跌 石川達三
新潮文庫
これはちょっと怖い話。
あまり好きではありません、後味が悪いから。
死に至る病 キルケゴール
岩波文庫
死に至る病は、がんでもコロナでもない。
絶望なんです。
毎年何万人の人が自分の命を絶っています。
これは増える一方です。
何百年も前に書かれた本ですが、読む価値ありです。
西国立志編 スマイルズ
中村正直訳 講談社学術文庫
スマイルズが書いたものを中村正直が訳した本。
西洋の著名人がどのように努力して名声を得たか。
ワットや、ジェンナーなど、後世に名を残した人の話から、明治の日本人への指針を示した名著です。
「HEAVEN HELPS THOSE WHO HELP THEMSELVES」
天は自ら助くる者を助く
ちなみにこの本は明治4年に訳された本。
塵劫記 吉田光由
岩波文庫
日本の数学(和算)は世界的にも素晴らしいものでした。
吉田光由は日本の数学者の先駆け。
数学の入門書の「塵劫記」
関孝和は、「塵劫記」を独学したという話。
江戸のスーパー日本人 関孝和 世界水準の ”和算” を創り出した男 – 旅cafe (tabi.cafe)
夏草冬濤 井上靖
新潮文庫
井上靖の少年モノの3部作。
しろばんば・夏草冬濤・北の海
続けて読めばなおさら面白いです。
夜と霧 フランクル
みすず書房
これも、ちょっと重苦しくなる本。
ナチスの捕虜収容所での体験から生み出された本です。
人間の残虐さや強さを学ぶことができます。
明暗 夏目漱石
新潮文庫
漱石先生の遺作。
もちろん途中で途切れています。
この続きはどうなるのか知りたくて知りたくて、、、。
そう思うのは当然です。
そこで、水村美苗さんの続・明暗を読みましょう。
続・明暗 水村美苗
新潮文庫
面白く読める本です。
ちょっとどうかな?と思う所もありますが、、、。
それから 夏目漱石
新潮文庫
それからは漱石先生の小説で最も好きな作品。
「私も高等遊民になりたい。」
読むには、やはり慣れが必要です。
いきなり読んでも面白さはわからないでしょう。
掌の小説 川端康成
新潮文庫
川端康成の小品がたくさん収められています。
この中でも「バッタと鈴虫」は秀逸。
こんなマイナーな作品の中で光るものを見つけるのも楽しみのひとつですね。

難解本のおすすめ6冊
この作品たちは、所有していますが自分に、能力と胆力がなく、読破していません。
これらは1980年から84年くらいに買った本です。
他にもデカルトの「方法序説」なんていうのもありました。
私がまだ学生だった頃。
そのころはこれらの本にあこがれてはいましたが、読む力がありませんでした。
能力も経験も追いついていなかった。
学校と社会 デューイ
岩波文庫
昔の教育書です。
学校の役割、社会の役割を考え、伝統的なこれまでの学校の在り方に疑問を投げかけたデューイです。
日本の教育にも影響を与えました。
ノヴム・オルガヌム ベーコン
岩波文庫
フランシス・ベーコンの「新機関」という本です。
ベーコンは哲学者でもあり政治家でもあり法学者でもありました。
有名な言葉に「知は力なり」がありますね。
プラグマティズム ジェイムス
岩波文庫
難しいけど実存主義の先駆け。
人間不平等起源論 ルソー
岩波文庫
この本も教養になります。
孤独な散歩者の夢想 ルソー
岩波文庫
これもまだ読破せず
嘔吐 サルトル
これも未読。
これからゆっくり読みます。

おわりに
ここにあげた本は、ただうちにある本。
特に、読んでも役に立ちません。
いや、全く役に立たないでしょう。
日常生活に何のプラスにもならないようなものです。
だから、みんな読まないんでしょうね。
でも、自分の考えをまとめるためにはちょっとは役立ちます。
こんな人がいたんだなあとか、こんな話を作ったんだなあなんて思うだけでいいかな。
過去ブログでも紹介しています。
NO BOOK,NO LIFE.
NO BOOKS NO LIFE 3
NO BOOK,NO LIFE.4
NO BOOKS NO LIFE 5
図書館に行こうかな?…蔵書の集まる匂いと雰囲気を久しぶりに感じてみたいですね(笑)